目次
1.今製造現場で求められている機能とは?
近年、製品の多品種少量生産やグローバルでの最適地生産の流れが加速し、高品質な製品を安定的、かつ効率的に生産するニーズが世界中で拡大しています。こうした中、設備メーカー各社では、最先端の生産設備だけでなく、汎用的な小中規模の生産設備に対しても、
- より高速・高精度な製品の加工
- 機器の故障による設備の停止を未然に防止するための、データ活用システムの追加
今挙げた2つのポイントを、汎用的な小中規模の生産設備でも実現できるよう登場したのが、今回ご紹介するオムロンのマシンオートメーションコントローラ「NX1P」です。
2.小中規模の生産設備が、劇的に進化する2つのポイント
【ポイント1】高速・高精度な製品加工を実現する “高機能モーション制御”
専用コントローラや、高機能ユニットでしか実現できなかった高機能なモーション制御を内蔵しています。EtherCATポートを内蔵し、最大8軸のサーボシステムを制御できます。同期制御を実現するモーション制御機能は、最大4軸まで適用でき、設備の高速、高精度化を実現します。
※ EtherCATとは?
<補間機能>
精度が必要な加工や、最短経路で高速位置決めする搬送などは、直線補間、円弧補間で軌跡制御が可能。
例:2次電池の溶接、ボンディングなど
<電子カム機能>
・間欠動作していた装置を連続動作にすることができ、装置の高速化による生産性向上を実現。
・機械カムでは対応が難しかった、多品種生産時が可能に。
例:包装機、充填機など
精度が必要な加工や、最短経路で高速位置決めする搬送などは、直線補間、円弧補間で軌跡制御が可能。
例:2次電池の溶接、ボンディングなど
<電子カム機能>
・間欠動作していた装置を連続動作にすることができ、装置の高速化による生産性向上を実現。
・機械カムでは対応が難しかった、多品種生産時が可能に。
例:包装機、充填機など
【ポイント2】現場主導によるIoTを実現する “ネットワーク環境”
Ethernet/IP、EtherCAT、IO-Linkによって、設備の各種データを収集し、付加価値の高いモノづくりを実現します。【上図の黄緑のネットワーク】EtherNet/IPで上位PCとの通信や、NJ/NXシリーズ、CJシリーズとコントローラ間のデータリンクが可能で、設備間の情報共有を実現します。
【上図の黄色のネットワーク】EtherCATで入力機器、出力機器、モーション機器、セーフティーコントローラ、ビジョンシステムを1つのケーブルで接続、各機器の状態をモニタし設備情報が把握できます。
【上図の水色のネットワーク】IO-Linkにより、センサのデータをモニタすることで、ダウンタイムを短縮する「異常検知」や、予兆保全を実現する「状態監視」をスモールスタートではじめられます。
新規小型装置や、既存設備への後付けでも装置状態の見える化を小規模から始めることができます。